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帆を張るやうに胸を張れ

同性愛者のサラリーマンのblog

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虫の音の湯に溶け入るや北の宿

水道の水を直接飲める国は少ないらしい。カナダではミネラルウォーターを飲んでいた翼も、日本の水は美味いと言う。

日本を離れていた時期が長かったせいか、翼のアンテナはいろんな物に敏感に反応する。

『日本は塩と水と?』

「酒だろ。」

『違うでしょ。』

「じゃあ、酒と煙草。」

『米だよ。』

こんなやり取りをしながら、その土地その土地の美味い物を探して歩いた。水の美味い土地は酒も美味い。
まあ、肉でも野菜でも、何でも美味いんだけど。

ピザとかパスタも食ったけど。

ケーキも食ったけど。

思ったより道も空いていて、飛び込みで宿にも泊まれた。
小さいけど露天風呂も有ったりして、北国の夜気を感じながら、二人きりで湯を楽しんだ。

このぐらいの気温だと、汗も余りかかないし、のぼせなくて良い。
実は俺、温泉が苦手なのです。汗っかきだから、温泉なんか入ったらその後が大変。社員旅行で一緒に温泉に入った同期に、

「雪女かよ。」

と言われたくらいだ。
涼しい風に吹かれながら熱い湯に浸かると云うのは、成る程、気持ちが良い。
翼も滑らかな湯の感触に、うっとりと目を閉じていた。それでも、直に俺の視線を感じて目を開ける。

本当に感じ易いよな。いろんな所が。

風呂から上がり、地の酒をやりながら飯を食った。後の事を考えて控え目にしたけれど、辛口の冷酒はキレが良く、喉を過ぎると香りだけが仄かに甘く口中に残る。
俺はもっと甘いものを味わいたくなって、翼の傍へ行った。








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